2020/09/23 10:05
お兄さんたちの真似をするけれど上手にハンモックに乗れないちーたん
様々な理由で猫さんの食欲低下が起こります。
保護したばかりで衰弱している、病中病後、口内の不調、老化など。
そんなときにの栄養補給方法として強制給餌があります。
一時的に強制給餌して食欲が戻ればいいのですが、終末期においての強制給餌に関しては、判断が難しいです。
もちろんできる限り長く生きてほしいし、ずっと一緒にいたいですが、どんな生き物もいつかは旅立ちの時はやってきます。
人間もそうですが、具合が悪いときは食事を抜いたりお粥さんなど消化の良いものにして、普段消化吸収に使っているエネルギーを治癒のために使い回復を促します。
動物は私たち人間より本能的にそのことをよく知っています。
ですので一概に食べればいいというものではありません。
その時々で、食事を管理している私たちオーナーが注意深く見極める必要があります。
今までたくさんの猫たちを看取ってきましたが、確実に死に向かい食事を拒否している猫に、私たちの生きていて欲しいという気持ちを押し付け、いつまでも無理矢理食事を与えたりつらい治療を続ける事は、パートナーが自然に死ぬことを妨げ、苦しい思いをさせるように思います。
生まれてくるときにエネルギーを使うように、死ぬときにもエネルギーを使います。
そのエネルギーをできる限り妨げることなく、本来の自然の流れに逆らわずに使わせてあげることも私たちオーナーの役目だと感じています。
以前看取った我が家の猫は、明らかに死に向かっているにも関わらず、私の死んで欲しくないという思いから強制給餌を続け、身体に消化する力がないため便秘になり死の間際までフラフラしながらトイレで苦しませてしまいました。
未だにその時の姿が忘れられません。
嫌がる子に無理矢理給餌しても、頭をブンブン振って猫も自分もごはんで汚れ、気持ちは焦るし虐待しているような気持ちになり精神的にも本当に辛いものです。
このテーマについて書く事はデリケートなことなのでなかなか私にとって難しい事なのですが、先週我が家の猫が旅立ち、思うところがあり、このタイミングで書いてみました。
もちろん言うまでもない事ですが、適切な給餌や獣医師による治療を否定するものではありません。
次回は強制給餌で命が繋がったときのことについて書きたいと思います。